英語

「to」と「for」の違いをスッキリ解説!ネイティブの感覚で正しく使おう

2025-10-07

「to」と「for」の違いに悩む人へ

「to」と「for」

どっちを使えばいいんだろう?

英語の「to」と「for」はどちらも「~へ」「~のために」と訳されます。

そのため、使い分けに悩む時がありますよね。

しかし、使い方には明確な違いがあります。

例えば、「I gave a gift to her.」と「I bought a gift for her.」の違いを説明できますか?
どちらも「彼女にプレゼントをあげた」と訳されますが、意味のニュアンスは異なります。

そこでこの記事では、「to」と「for」の根本的なイメージを理解し、ネイティブの感覚に近づけるように分かりやすく解説します。

どちらも「〜へ」「〜のために」と訳される理由

日本語の「〜へ」や「〜のために」という表現は、とても広い意味を持っています。

そのため、英語では別の言葉として使い分けられる「to」と「for」が、同じように見えてしまうのです。

「to」は“到達点へ向かう動き”を表します。
一方で「for」は、“誰かの目的や利益のための行動”を表す言葉です。

でも日本語にすると、どちらも「〜に」「〜のために」となってしまいます。
このため、違いが分かりにくく感じるのです。

つまり、訳で覚えるのではなく、英語そのもののイメージをつかむことが理解のカギになります。

「目的」と「方向」のイメージの違いをつかもう

「to」は、「ある点へ向かう矢印(→)」を思い浮かべてみましょう。
何かが“動く方向”や“届く相手”を示すときに使われます。


一方で「for」は、“誰かのために行動する” という気持ちを表す言葉です。
つまり、「目的」や「思いやり」が込められた表現です。


たとえば、「I made coffee for you」は「あなたのためにコーヒーを淹れた」という優しいニュアンスになります。


このように、「to=方向」、「for=目的」と考えると、感覚的に自然な使い分けができるようになります。

「to」と「for」の違いを比較!

「to」と「for」の違いを表にしてみました。

意味tofor
方向・到達I go to school.(学校へ行く)

相手に何かを伝える
I explained it to him.(彼に説明した)
プレゼント・提供I gave a gift to her.(彼女にプレゼントをあげた)I bought a gift for her.(彼女のためにプレゼントを買った)
利益・目的I made coffee for you.(あなたのためにコーヒーを淹れた)
理由I was praised for my hard work.(努力を称賛された)

このように比較すると、違いが一目瞭然で分かりやすいですね。

「to」の基本イメージ → 「方向・到達」

「to」の基本的な意味をイメージづけしていきます。

「to」は、動作や物が “ある地点・人へ向かう” ことを表

  1. 場所や方向を示す(〜へ向かって)
  2. 相手がいる場合(~に対して)
  3. 「to不定詞」

以下で例文と一緒に見ていきます。

場所や方向を示す(〜へ向かって)

「to」を使うと、「出発地点 → 目的地」の流れを思い描くことができます。

 I’m going to the supermarket.
私はスーパーへ行きます。

向かう方向を示しています。

She moved to London last year.
彼女は昨年ロンドンに引っ越しました

引っ越す方向を示しています。

Send this letter to him.
この手紙を彼に送ってください。

彼のいる方へ手紙を送るイメージです。

相手がいる場合(~に対して)

「to」を使うことで、「情報・感情・物」が相手に向かう様子を思い描くことができます。

He explained the problem to me.
彼は私に問題を説明しました。

「彼は私のことを思って(私のために)問題を説明した」と言いたい場合は、「He gave me an explanation about the problem for me」と言うことができます。

Can you introduce me to your friend?
私をあなたの友達に紹介してくれますか?

友達の「ために」ではなく、友達に「対して」紹介してくれた、という方向をイメージできます。

I apologized to her for being late.
私は遅れたことを彼女に謝りました。

彼女の「ために」謝ったのではなく、彼女に「対して」という方向がイメージできます。

to 不定詞

「to+動詞の原形」は「〜するために」と未来志向の動作を表します。

これを「to 不定詞」と呼びます。

I want to learn English.
私は英語を学びたいです。

She decided to quit her job.
彼女は仕事を辞めることを決めました。

 It’s important to practice every day.
毎日練習することが大切です。

「for」の基本イメージ → 「利益・目的」

「for」の基本的な意味をイメージづけしていきます。

「for」は、行動や物が “誰かの利益・目的のため” にあることを示す

  1. 「~のために」
  2. 理由を表す(〜の理由で)
  3. 「~にとって」適切・有益である

以下で例文と一緒に見ていきます。

「~のために」

「for」は、「誰かのためにすること(benefit)」を表しています。

誰かに対しては「利益」になることです。

This gift is for you.
このプレゼントはあなたのためです。

「あなた」にとっての利益は、「プレゼント」です。

 I made dinner for my family.
私は家族のために夕食を作りました。

「家族」にとっての利益は、「夕食」です。
もっと言えば、「夕食を作ってもらえること」ですね。

Can you carry this bag for me?
このバッグを持ってくれますか?

「私」にとっての利益は、「バックを持ってもらうこと」です。

理由を表す(〜の理由で)

「for」は、行動の理由・原因を説明しています。

She was praised for her hard work.
彼女は努力を称賛されました。

「努力」のおかげで、賞賛されることになりました。

 I was punished for being late.
私は遅刻したことで罰を受けました。

「遅刻」が理由で、罰を受けることになりました。

Thank you for your help.
助けてくれてありがとう。

「助けてくれたこと」を理由に、感謝を表しています。

「~にとって」適切・有益である

「for」は、誰かにとって有益なものを説明していることがあります。

This book is good for beginners.
この本は初心者に向いています。

「初心者」にとっては、有益なものだと言っています。

Exercise is good for your health.
運動は健康に良いです。

「あなたの健康」のために、運動は有益なものだと言っています。

Studying abroad was a great experience for me.
留学は私にとって素晴らしい経験でした。

「私」にとって、「海外で勉強すること」は、有益な経験だったと言っています。

実践!理解度クイズ!「to」or「for」?

以下のカッコに入る正しい前置詞を選んでください。

1️⃣ I sent a letter (  ) my friend.
2️⃣ I bought a cake (  ) my mother.
3️⃣ He explained the rules (  ) us.
4️⃣ Thank you (  ) your support.
5️⃣ I moved (  ) a new apartment last week.

答えはこの記事の最後に♪

まとめ「to」と「for」の簡単な覚え方

最後のまとめです。

「to」と「for」の簡単な覚え方

「to」目的地・相手に向かう動作(方向・到達)
「for」誰かのための行動・理由・利益

ここまで読んでくださった皆さんは、もう完璧!

明日から迷いなく使えますね。

最後にクイズの答えです。

答え
1️⃣ to(手紙を「友達に」送る)
2️⃣ for(「母のために」ケーキを買った)
3️⃣ to(ルールを「私たちに」説明した)
4️⃣ for(「サポートしてくれたことに」ありがとう)
5️⃣ to(「新しいアパートへ」引っ越した)

どうでしたか?

間違いがあれば、もう1度この記事を読んでみてくださいね。

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