- 「〜してもらう」と英語で伝えたい
- 「〜させる」と英語で伝えたい
- 例えば、「髪を切った」と英語で言いたい、"I cut my hair" じゃだめ?
日本人にとって難しい使役動詞。
英語の使役文で使う主な動詞は、have、get、make、let、helpの5つです。
これらの動詞を使って、
「〜に〜してもらう」
「〜に〜させる」
という言い方ができます。
- have 誰かに納得して何かをやってもらう
- get 誰かを説得して何かをやらせる
- make 誰かの意図に反して何かをやらせる
- let 誰かの意図のままにやらせることを許す
- help 誰かが何かするのを手助けする
過去形、現在形、未来形のどの時制でも使い方は変わりません。
こんな方におすすめ
- I cut my hairと言ってしまう人
- 使役動詞のそれぞれの役割がこんがらがっている人
- 使役動詞の使い方と違いが知りたい人
have の使い方①
haveを使役動詞として使うのは、誰かが私たちのためにサービスを提供してくれる時です。
以下の語順で使います。
have + 目的語(〜を) + 過去分詞
過去分詞は、動詞の活用形 [-ed] ですね。
原形 | 過去形 | 過去分詞 |
---|---|---|
be | was were | been |
do | did | done |
work | worked | worked |
study | studied | studied |
take | took | taken |
keep | kept | kept |
cost | cost | cost |
上の表は、動詞の活用を表したものですが、過去分詞は、一番右の列の形です。
例文です。
I had my hair cut by a hairdresser(私は美容師に髪を切ってもらった)
「by a hairdresser」は明白なので、言う必要はありません。
「I cut my hair. 私が私の髪を切った」
日本語では、「昨日髪を切ったんだ」と言うため、とっさに出てきやすい英語です。
ご注意を!
「I cut my bang. 私は私の前髪を切りました」
もちろん、自分で髪を切る人もいるので、その場合は問題ありません。
have を get で置き換える
have を get で置き換えることができます。
- Ken got his car repaired.
ケンは車を修理してもらった。 - I got my hair cut.
私は髪を切ってもらった - Mary loves getting her photo taken.
メアリーは写真を撮られるのが大好きだ
動詞を変えても、この場合は全く同じ意味です。
ただ、くだけた表現(カジュアル)になります。
他の例文です。
知らないと損、キーポイント
実は、目的語にくるものと、後に続く過去分詞の関係性に着目しましょう。
上の例文を利用します。
- His car is / was repaired.
彼の車は修理される / された。 - My hair is / was cut.
私の髪は切られる / 切られた - Her photo is / was taken.
彼女の写真は撮られる / 撮られた - My makeup is done.
私のメイクアップがなされる - His house is / was painted.
彼の家はペンキで塗られる / 塗られた
このように、目的語に来るものと過去分詞は「受動態」の関係になるのです。
その関係性を理解していると、グッと使役動詞の英文が作りやすくなります。
have の使い方②
次に、使役動詞 have を別の構文で使うことで、誰が私たちのためにその行為をしてくれたかを言うこともできます。
have + 目的語(〜に) + 動詞の原形
原形とは活用のない動詞そのものの形です。
原形 | 過去形 | 過去分詞 |
---|---|---|
be | was were | been |
do | did | done |
work | worked | worked |
study | studied | studied |
take | took | taken |
keep | kept | kept |
cost | cost | cost |
上の表では、一番左の列の形にあたります。
例文です。
知らないと損、キーポイント
実は、目的語(人)に来る人が、動詞の原形の行為を行う、というふうに考えられます。
つまり、以下のような文章が隠されているのです。
- His students write an essay every Friday.
彼の生徒は毎週金曜日にエッセイを書く - His assistant calls the restaurant.
彼のアシスタントはレストランに電話する
このように目的語(人)と動詞が主語と述語の関係になります。
この関係性を理解していると、英作文が簡単になります。
getの使い方と違い
get を使うと、have を使うより、説得してやらせている感が出てきます。
命令感があり、より強い意味で「〜させる」という言い方です。
目的語に物が来る場合
get + 物 + 過去分詞
例文です。
ここでも、物とその後に続く過去分詞は「受動態」の関係です。
The task is / was done.
目的語に人が来る場合
get + 人 + to 動詞の原形
本来、前置詞「to」には「〜へ」と方向を指し示す意味がありますよね。
つまり、誰かを「to」の方向へ向かわせる、やらせる、という意図が出てくるのです。
例文です。
このように get を使った文章にすることで、
息子は本当は作りたくないけれどなんとか言って作らせたり、
整備士は本当は必要ないと思っているけれど説得して調べさせたり、
母は本当はついて行きたくなかったけれどついてくるよう説得したり、
というようなニュアンスを表現することができます。
make の使い方と違い
makeという使役動詞は、何かを強制するときに使われます。
haveやgetよりもずっと強い言い方です。
make + 目的語(人) + 動詞の原形
この目的語にくる人の意に反して何かをやらせる意味です。
例文です。
最初の文章では、その人はホラー映画を見たくなかったが、見させられたと強制力が伝わります。
2番目の文章では、子供たちは宿題をしたくないのにさせられたのだと理解できます。
一方でこのような使い方もできます。
make + 人 + 動詞原形 or 形容詞
例文です。
このようにmakeを使うことで、「〜せずにはいられない」というニュアンスが加わります。
そこから「〜させる」という訳につながるわけです。
let の使い方と違い
let を使役動詞として使う場合、誰かに何かをする許可を与える、あるいは何かが起こることを許可するという意味になります。
let + 目的語 + 動詞の原形
原形 | 過去形 | 過去分詞 |
---|---|---|
be | was were | been |
do | did | done |
work | worked | worked |
study | studied | studied |
take | took | taken |
keep | kept | kept |
cost | cost | cost |
動詞の原形とは上の表の左列の形です。
例文です。
この例文は、子供たちに起きている許可を与えるという能動的な決定を意味しています。
この場合、子供たちが「まだ起きていたい」という意思があり、その意のままにさせた、というニュアンスです。
この例文は、私は何かが起こることを許したが、それについて積極的な決定を下したわけではないという意味がこめられます。
そして、芝生に意思があるとは思えませんが、芝生のやりたいようにさせた、というニュアンスが含まれます。
この意味でよく使われる例文として・・・
- Let it go, he doesn’t feel like arguing.
放っておこう、彼は議論したくないみたいだから
「そのままにしておこう」という意味なので、覚えておくと使えますよ。
「Just leave it」と同意です。
help の使い方と違い
help は、誰かが何かするのを「手伝ってもらう」「助けてもらう」意味です。
help + 人 + (to) 動詞の原形
例文です。
使役動詞のまとめ
このように使役動詞をご紹介してきました。
おさらいです。
- have 誰かに納得して何かをやってもらう
- get 誰かを説得して何かをやらせる
- make 誰かの意図に反して何かをやらせる
- let 誰かの意図のままにやらせることを許す
- help 誰かが何かするのを手助けする
ニュアンスの違いを理解して英語を話すことで、相手により正確なあなたの気持ちが伝わります。
早速AI英会話で練習してみてくださいね。